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イベント
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シアテープランニングネットワーク「ホスピタルシアタープロジェクト」
インターン
|2020.11~12
みんなが楽しめる演劇ってほんとうにあるの?
あれ、みんな、就活してる、、、?コロナ禍でなにかせねばとノコノコ動き出す
大学3年生、夏。コロナ禍のリモート授業のため見えていなかったけれど、どうやら周りは就活なるものをしているらしい。きっと、なにかはしないといけない。就活で決めていたことはひとつ、スーツは着ない。ネットTAM(芸術文化分野の求人情報掲示板)をサーフィンする。
インターンというと選考を勝ち抜くイメージだったけれど、メール1本で決定。お世話になるのは特定非営利活動法人シアタープランニングネットワーク さん。「ホスピタルシアタープロジェクト」という病院やコミュニティーカフェで、障がい児とその家族や介護者に五感を刺激する演劇を届ける活動をされています。

正直なことを言うと、初めて稽古場で拝見した時は、どのように作品を観たら良いのか分からなかった!!なぜなら、わたしの知ってた演劇じゃなかったから!!鑑賞というと舞台と客席が区分けされているけれど、今回は全員が同じ場所に居て、自分が俳優と空間を作り出している。
本番になって、ようやくこの作品の楽しみ方が分かり始めた。霧吹きの雨が降ってきたり、そうめんを流す筒のようなものからドングリが転がってきたり、香りのついた葉が舞ったり、五感が働くシーンが盛りだくさん。
ただ作ったものを見せるのではなく、観客に遊びの提案をして、観客が自分なりの遊び方を見つけていき、その場で対話する。これまでに観たことがない演劇でした。
俳優のアクションに重度の障がいをお持ちの方が反応されたり、子どもとそのご家族がひとつのスペースに腰掛けて一緒に作品を鑑賞している姿が印象的でした。

初めて行く場所が苦手な方のためにどんなことが起こるのかをまとめたガイドがあったり、公演が始める前からプレパフォーマンスという場所や人に慣れるための時間が設けられていたり。細かなやさしさは、どの演劇作品にも応用できる学びでした。
じっとしていないといけない。そんな演劇の暗黙のルールに対して、そうでなくてもいいんだ!と晴れやかな気持ちを手に入れることができました。振り返ると、自由に鑑賞できる演劇を好むようになる大きなきっかけでした。

ミニ傘に描かれた絵をライトで照らすと...

会場によって雰囲気がガラリと変わる!

雲から雨が降ってくる